厳しい食事療法が必要な透析患者さんにとって、「外食」や、お弁当やお惣菜を利用する「中食」は、ハードルが高いと感じられるかもしれません。しかし、いくつかのポイントを押さえ、賢くメニューを選ぶことで、食生活の楽しみを広げることは十分に可能です。まず、外食で最も注意すべきは、やはり「塩分」です。一般的に、外食のメニューは味が濃く、塩分が多くなりがちです。注文する際には、「薄味でお願いします」と伝えたり、ラーメンやうどんなどの麺類では「汁は飲まずに残す」ことを徹底したりするだけでも、塩分摂取量を大きく減らすことができます。定食を選ぶ場合は、漬物や味噌汁を断る、あるいは減らしてもらうようにお願いしましょう。ソースや醤油は、料理に直接かけるのではなく、小皿に取り、少しだけ「つけて食べる」習慣をつけるのが賢明です。次に、「カリウム」と「リン」です。生野菜サラダや和え物、フルーツの盛り合わせといった、カリウムを多く含むメニューは避けるのが無難です。揚げ物や炒め物など、加熱調理された野菜の方が、カリウムが少なくなっています。また、リンが多い乳製品(チーズ、グラタンなど)や、加工食品(ハム、ベーコンなど)を多用したメニューにも注意が必要です。メニューを選ぶ際には、できるだけ品数が多く、様々な食材が使われている定食形式のものを選ぶと、栄養バランスが偏りにくくなります。丼物や麺類といった単品メニューは、栄養が偏り、塩分過多になりやすいので、できるだけ避けましょう。コンビニなどでお弁当やお惣菜を選ぶ際も、基本は同じです。最近では、栄養成分表示が義務付けられているため、「食塩相当量」や「タンパク質」、「カリウム」、「リン」の含有量を確認する習慣をつけることが、自己管理の第一歩です。完璧を目指すのは難しいですが、少しの知識と工夫で、食の選択肢は大きく広がります。
賢い外食・中食の選び方、透析患者さんのためのヒント