長期留置カテーテルと共に生活していくためには、感染予防を中心に、日常生活の中でいくつかの重要な注意点を守る必要があります。これは、自分の命綱であるカテーテルを、トラブルなく長持ちさせるための、患者自身に課せられた大切な務めです。まず、最も重要なのが、「カテーテル出口部の管理」です。出口部は、常に滅菌されたガーゼや、防水性の透明なフィルム材(ドレッシング材)で保護されています。このドレッシング材が、剥がれたり、汚れたり、濡れたりした場合は、自分で処置しようとせず、速やかに透析施設に連絡し、指示を仰いでください。また、カテーテル周辺の皮膚に、赤み、腫れ、痛み、熱感、膿などの「感染の兆候」が見られた場合も、すぐに連絡が必要です。次に、日常生活で最も制約を受けるのが「入浴」です。カテーテルの出口部を濡らすことは、感染の直接的な原因となるため、厳禁です。シャワーを浴びる際には、ドレッシング材の上から、さらに大きな防水フィルムを貼り、隙間ができないようにテープで厳重に保護し、カテーテル部分にお湯がかからないように、細心の注意を払う必要があります。湯船に浸かることや、プール、温泉、海水浴などは、感染のリスクが非常に高いため、原則として禁止されます。また、物理的なダメージからカテーテルを守ることも重要です。体外に出ているカテーテルの部分を、何かに引っかけてしまったり、強く引っ張ったりすると、抜けてしまったり、血管を傷つけたりする危険性があります。着替えの際や、就寝中に寝返りを打つ際などにも、注意が必要です。カテーテルが、常に衣服の下で、ねじれたり、折れ曲がったりしないように、ゆとりのある服装を心がけることも大切です。これらの制約は、時に窮屈に感じるかもしれませんが、カテーテルという命綱と共に、安全な日々を送るための、賢明な習慣なのです。
日常生活での注意点、カテーテルとの上手な付き合い方