障害年金との関係、知っておきたいもう一つの経済的支え
身体障害者手帳と混同されがちですが、透析患者さんの経済的な生活を支える、もう一つの重要な柱が「障害年金」です。身体障害者手帳が、主にサービスや助成を受けるための「証明書」であるのに対し、障害年金は、病気やケガによって生活や仕事が制限される場合に、国から定期的に支給される「現金給付」です。この二つは全く別の制度であり、それぞれ個別に申請手続きを行う必要があります。人工透析を導入した場合、障害年金の等級は、原則として「2級」に認定されます。障害年金には、加入している年金制度によって「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。初診日(腎臓の病気で初めて医師の診察を受けた日)に、国民年金に加入していた方(自営業者など)は障害基礎年金、厚生年金に加入していた方(会社員など)は、障害基礎年金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。障害厚生年金の場合は、障害の程度に応じて1級から3級まであり、配偶者の加給年金なども加算されるため、より手厚い保障となります。支給される年金額は、これまでの年金の納付状況や、家族構成などによって一人ひとり異なりますが、年間数十万円から、場合によっては百万円を超える現金が定期的に支給されるため、治療を続けながら生活していく上での、非常に大きな経済的基盤となります。申請には、初診日の証明や、これまでの病歴をまとめた書類、そして専用の診断書などが必要となり、手続きは身体障害者手帳よりも複雑です。しかし、この制度を知っているかどうかで、その後の生活設計は大きく変わってきます。社会保険労務士などの専門家や、病院のソーシャルワーカーに相談しながら、こちらも忘れずに手続きを進めることが重要です。