透析患者さんは、月に1〜2回、定期的に血液検査を受け、体内の状態を詳細にチェックします。この血液検査の結果表は、自分の健康状態を知り、日々の自己管理がうまくいっているかを確認するための、いわば「体の成績表」です。その中でも、特に注意して見るべき重要な項目の一つが、「K」または「カリウム」と記載されている数値です。この数値が、あなたの血液中のカリウム濃度を示しています。健康な人の正常値は、おおよそ3.5〜5.0 mEq/Lですが、透析患者さんの場合、透析前の目標値は、一般的に「3.5〜5.5 mEq/L」の範囲内にコントロールすることが望ましいとされています。この目標範囲を常に意識し、自分の検査結果がその中にきちんと収まっているかを確認する習慣をつけましょう。もし、検査結果のカリウム値が目標値よりも高かった場合(例えば6.0 mEq/L以上)、それは、前回の透析から今回の採血までの間に、食事からカリウムを摂り過ぎてしまった可能性が高いことを示唆しています。その際は、ただ数値を嘆くだけでなく、「先週は、つい果物を食べ過ぎてしまったかな」「煮物の汁を飲んでしまったのが原因かもしれない」というように、自分の食生活を具体的に振り返ってみることが非常に重要です。逆に、カリウム値が目標値よりも低すぎる場合(例えば3.5 mEq/L未満)も、脱力感や不整脈の原因となるため、注意が必要です。食事量が全体的に不足していないか、下痢や嘔吐などが続いていなかったかなどを考える必要があります。この血液検査の結果は、あなたと医療スタッフをつなぐ、最も重要なコミュニケーションツールです。検査結果について分からないことがあれば、遠慮せずに医師や看護師、管理栄養士に質問しましょう。「今回のカリウム値が高かった原因を、一緒に考えてもらえませんか?」と相談することで、専門家からの的確なアドバイスを得られ、次の食事管理に活かすことができます。自分の体の状態を客観的な数値で把握し、それを日々の行動変容に繋げていく。それが、賢い患者になるための第一歩です。
血液検査データの見方、自分のカリウム値を知る