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2026年1月
  • 「加算」が示す質の評価、良い透析施設を見分けるヒント

    知識

    透析治療の診療報酬点数は、基本となる技術料に、様々な「加算」が上乗せされる構造になっています。この「加算」とは、ある特定の基準を満たした、より質の高い医療を提供している施設を評価し、その分のコストを点数として上乗せする仕組みです。つまり、どのような加算を算定しているかを見ることで、その透析施設が、どのような点に力を入れ、医療の質を高めようと努力しているのかを、ある程度推し量ることができます。患者として、良い透析施設を見分けるための一つのヒントとなる、代表的な加算項目をいくつかご紹介します。まず、「透析液水質確保加算」です。透析液の清浄度は、長期的な合併症のリスクに直結する非常に重要な要素です。この加算を算定している施設は、日本透析医学会が定める厳しい水質基準をクリアし、エンドトキシンなどの不純物を徹底的に除去した、極めてクリーンな透析液を使用していることの証です。次に、「慢性維持透析濾過(オンラインHDF)加算」です。これは、通常の透析よりもさらに多くの老廃物を除去できる、より高性能な治療法であるオンラインHDFを提供していることを示します。また、「導入期加算」や「透析患者指導管理料」といった項目は、透析を始めたばかりの患者さんや、合併症のリスクが高い患者さんに対して、医師や看護師、管理栄養士などが、時間をかけて療養上の指導やカウンセリングを行っていることを評価する点数です。さらに、シャントトラブルを早期に発見・治療するための「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」や、十分な数のスタッフを配置していることを示す体制加算などもあります。もちろん、加算を多く取っていることだけが、良い施設の絶対的な条件ではありませんが、これらの加算の意味を知ることは、自分の受ける医療の質を理解し、施設を選ぶ上での、一つの客観的な物差しとなるでしょう。